DiversiTech: 豊富なパーツ以上の企業
「当社は、人材、健康・安全、プロセス、システム、製造・販売資産に投資することにより、DiversiTechが既に実現した成長を維持し、その後長年にわたる高度成長に備える支援を提供しました。DiversiTechの50年の歴史のなかで、同社が市場をリードする成長と、卓越した顧客満足度、最も優れた人材を維持するにあたり、現在ほど確固とした好ましい状況であったことはありませんでした。当社がDiversiTechの支援を続行できることは幸甚です。」John Coyle – Partner, Permira
サプライチェーンのパートナー構築
専用品販売事業に関する当社の評価基準によると、DiversiTechはクリティカルヒーティング、換気、空調、冷蔵関連の部品・付属品のサプライチェーンにおいて確固たるポジションにある魅力的な企業であると判断されました。同社には予測可能な継続的収益とクロスセルの可能性がありました。
しかし、同社の事業構造は能力上の制約があり、過去に買収した企業が適切に統合されていないなど、その成長に相応のものではありませんでした。まず時間をかけて同社の事業インフラに投資すれば、同社はサステナブルで責任ある成長、ワンレベル上の成長が実現できるだろうと当社は考えました。
ペルミラは、次に挙げるとおり、多岐にわたる改善の実施を支援しました。
- 強い経営リーダーシップチームの開発と新CEOの参加。
- 物流、ソーシング、経営、IT部門の各レベル・専門職での人材育成。
- 約46,500平方メートルの新配送センターへの大規模投資。
- 新任の最高デジタル責任者の指揮による製造、システム、ERP・CRM等のソフトウェアアップグレードへの投資。
- 製品ラインナップを拡大し、SKUをほぼ倍増させて3万件にすること。
- 「FIRST」 (Focus、Integrity、Results、Safety、Teamwork:重点、誠実さ、結果、安全、チームワーク) に基づく積極的な社風を創出すること。
選択的M&A
こうした拡大のための確固とした基盤により、DiversiTechはその後の買収企業の効果的な統合に適した状況となり、同社は規律に従ったM&A戦略へと移行しました。この戦略は国内の暖房・冷房セクターにおけるポジションを強化し、その周辺領域への拡大を可能とするために計画されたものです。
同社は戦略的買収8件を実施しました。それは全て、顧客へのより優れた提案を開発することに重点が置かれていました。
明るい未来のための準備
ペルミラは、同社取得から5年後の2021年11月、DiversiTechをグローバル民間投資企業に売却しました。当社は、DiversiTechの長期的成長の見込みを確信し、同社の過半数未満の株式を保有することにしました。また、ペルミラのJohn Coyleは引き続き同社の取締役を務めています。